【日本酒講座1】日本酒の分類 (特定名称酒・香味タイプ別分類)


【日本酒講座1】日本酒の分類
(特定名称酒・香味タイプ別分類)

日本ソムリエ協会が今年「J.S.A SAKE DIPLOMA」という新しい認定制度を発表しました。
そして、実は私も今、教本を開いたところなのですが、ついでに
【日本酒講座】として、日本酒のことを書いていってみようかと思います。
基礎的な部分から、利き酒のコツや少しマニアックなところまで。

日本酒って、本当にたくさんありすぎて、全部を飲む、なんて到底できません。
いったいどんな種類の日本酒があるのか?

よくお店のメニューに、純米酒とか大吟醸とか、そんな単語が記載されています。
これは、酒類業組合法による「特定名称酒」という分類。
一番よく見かけるんじゃないでしょうか?
まとめてみると、こんな感じ。


まず、原材料で大きく、純米系、本醸造系に分けられます。

違いは、醸造アルコールを添加しているかどうか。
「醸造アルコールを添加=悪 ⇒無添加の方がよいお酒 ⇒純米酒ください」という間違った考え方の人がたまにいますが、 そんなことはないです。
醸造アルコールを適量添加したお酒はどうなるかというと、「すっきりした味」になります。
香りが高くなる、香味を劣化させる乳酸菌(火落ち菌)の増殖を防止する、という効果もありますが、 実感値としては「すっきり」がしっくりきます、笑。

そして、次に、お米の精米歩合で分類します。
(精米歩合=白米の玄米に対する重量の割合:精米歩合60%なら、40%を削り落としたということ)

このほかに特定名称酒の基準として、麹米の使用割合が15%以上(白米に対する麹米の重量割合)というのもあります。(後日、造りの中で説明します)

で、どこかが基準に満たなかったものが、「普通酒」となります。
精米歩合25%のようなたくさん磨かれた洗練された純米大吟醸、精米歩合70%でお米らしさを残した純米酒、どちらがよいというわけではなく、 お好みやシチュエーションで選んでみてください。

一般的になっているこの分類。
おおよその味わいの系統としては、
すっきり=普通酒・本醸造(・純米酒・吟醸酒)、
華やか=純米吟醸・純米大吟醸、
コク=純米酒といったイメージなのですが、
想像の味が違うことも多くあります。

そんな中で、利き酒師の中でよく使われるのがこちらの分類。



香りや味わいのイメージで、4つのタイプに分類しています。
(1)爽酒・・・すっきり爽快なタイプ
(2)薫酒・・・香りが華やかでフルーティーなタイプ
(3)醇酒・・・コクがあるタイプ
(4)熟酒・・・重厚な味の、いわゆる熟成酒
それぞれのタイプごとに、オススメの温度帯、酒器、ペアリングがあります。

細かいことは置いておいて、日本酒には想像以上にいろいろな味がある!

まずは、いろいろなお酒を楽しんで日本酒の世界を広げてみませんか?

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